「もっとコスチュームジュエリーを知ろう‼︎ ④」by 中島あけみ♪

こんなに広がる!コスチュームジュエリーの楽しみ方

〜「作る」から「暮らしに活かす」へ〜

手づくりのジュエリーを身につけると、なんでもない日が、ちょっと特別になる。

コスチュームジュエリーを作るようになって、「こんなに楽しい世界があったんだ」と感じた方も多いのではないでしょうか。
ひと粒ひと粒に思いを込めながら仕上げた作品。
形が生まれていく、その過程はまるで、自分の中の小さな物語を綴るような時間です。
そして完成した瞬間のときめき。
手のひらの上で輝く作品は自分の手で生まれたと思うと、胸の奥にふわっと誇らしさが広がります。
その輝きを暮らしの中でどう楽しむか――
今日は「作る楽しさ」からその先にある「身につけて楽しむ」へ
そんなお話を、少しゆっくりと綴ってみたいと思います。

中島あけみのキットの一例
エレガンスパールヴァリエ

エレガンスパールヴァリエ


いつもの日を、少しだけ特別に

ジュエリーというと「特別な日やイベント」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
でも、コスチュームジュエリーはもっと身近で、もっと自由な存在なのです。

たとえば、少し気持ちが沈んだ朝、
鏡の前でお気に入りのピアスを選ぶ時間が心をすっと整えてくれることがあります。
ふと立ち寄ったカフェで、指先にきらめくリング。
カップを持ち上げるたびに小さな光が踊って、なんでもない時間が、ちょっと嬉しく感じられます。

仕事の日には、ジャケットの襟元にそっとブローチを自分らしい小さなこだわりが、気持ちを引き締め、自信を与えてくれます。
「今日はこれをつけようかな」
そんな小さな選択が、心を穏やかに整える、1日を優しく彩ってくれます。
「特別な日」のためのジュエリーも素敵ですが、「何気ない日」を少しだけ輝かせてくれる
それが、コスチュームジュエリーの優しい魔法、本当の魅力なのかもしれません。

中島あけみのキットの一例
ブランシェリース・エクラ

ブランシェリース・エクラ


季節の光と、色で遊ぶ

同じジュエリーでも、季節によってまるで違う表情を見せてくれます。

春・・・柔らかな風に揺れる花びらのように

桜色やミントグリーンのストーンは、軽やかな風と一緒に気分を明るくしてくれます。
白いブラウスや淡いニットに合わせれば、まるで春そのものを身にまとうよう。

夏・・・光を受けてきらめく水面のように

ブルーやクリア、ターコイズの透明感。
汗ばむ季節も涼やかに見せてくれる味方です。
Tシャツに一本のロングネックレスを合わせるだけで、カジュアルな装いがぐっと上品に。

秋・・・深みのある色が心を落ち着かせ

ボルドー、アンバー、オリーブグリーンなど、深みのある色を取り入れると季節感がぐっと増します。
落ち着いた装いにアンティーク調のブローチを添えるだけで、大人の余裕を感じるコーディネートに。

冬・・・凛とした輝きが装いを引き立てます

白やゴールド、シルバーの輝きが映える季節。
ニットやウールに合わせれば、柔らかい素材の中でジュエリーが上品に光ります。
寒い朝でも、胸元のひと粒が心をあたためてくれる――
そんな不思議な力があります。

季節ごとに、色や素材を少し変えるだけで、暮らしの風景がまるで違って見えるもの。
ジュエリーは、日々の中で季節を感じる小さな道しるべ。
季節に合わせて色を選ぶと、同じ服もまるで違う表情になります。
ブローチを帽子に添えたり、短いネックレスと長めのネックレスを重ねたり、、、
「こうしなきゃ」ではなく、「こんなのも素敵かも」と感じた瞬間、ジュエリーが自分らしく呼吸をはじめます。

中島あけみのキットの一例
ノーブルデュオ・ホワイト×ブロンズ

ノーブルデュオ・ホワイト×ブロンズ

「似合う長さ」が見つかると、もっと心地いい

ネックレスの印象は「長さ」で大きく変わります。
ほんの数センチの違いで、顔の印象も、姿勢も、全体のバランスも変わって見えるのです。

小柄な方には、首元をすっきり見せるチョーカーやプリンセス(35〜50cm)が好相性。

フェイスラインがすっきり見え、上半身が軽やかにまとまります。

背が高め・ふっくら体型の方は、長めのオペラ(70〜80cm)を。

縦のラインを強調して、スマートな印象をつくります。

首が短めの方は、マチネ(50〜60cm)でバランスを。

鎖骨の少し下に光が集まり、首元がすらりと見えます。

顔を小さく見せたい方には、首の付け根で輝くチョーカー。

視線を上に集めることで、フェイスラインが引き締まります。
そして、ネックレスは「首にレースをかける」ように。
肩から垂らすよりも、首のラインに沿わせるとぐっと上品に映えます。

また、どの長さを選ぶかは、体型だけでなく、「その日の自分の気分」で変えてもいいのです。
ネックレスを短めにして少し背筋を伸ばしたくなる日。
長めを選んで、ゆったり過ごしたい日。
その日の心に寄り添ってくれる――それがジュエリーの優しさです。
自分にしっくりくる長さを見つけた瞬間、不思議と気分も軽やかになる――そんな心地よさを感じてみてください。

中島あけみのキットの一例
アズールリース

アズールリース


輝きをまとうと、心まで整う

不思議なことに、お気に入りのジュエリーを身につけると、自然と姿勢が伸び、表情までやわらかくなることがあります。

耳元で光を受けるピアスやイヤリングは、顔を明るく映します。

顔まわりに光を集め、血色よく見せてくれるだけでなく、笑顔まで明るく映してくれます。

長めのネックレスは縦のラインを強調し、スタイルをすっきり見せてくれます。

動くたびに胸元でやわらかく揺れ、光が流れるように視線を導きます。
一つ身につけるだけで、全体のバランスが整い、装いに上品なリズムが生まれます。

ブレスレットは手の動きに合わせてきらめき、上品な印象を残します。

ページをめくるとき、カップを持ち上げるとき――
その小さな動作にそっと寄り添い、仕草までも美しく見せてくれます。

ブローチは、位置を少し変えるだけで、全体の空気をがらりと変えてくれます。

胸元につければ華やかに、ストールの端なら上品に、帽子やバッグにつけると、まるでオーダーのような特別感が。

「身につける」という行為は、外見を整えるだけでなく、「心のスイッチ」を入れることでもあるのです。どんなに忙しい日も、お気に入りの輝きをひとつ選ぶだけで、自分を大切にしている実感が生まれます。

その小さな自信が、一日をやさしく支えてくれます。
どのアイテムも、装いを整える以上の力を持っています。
それは、心の奥にそっと寄り添い、「今日も大丈夫」と背中を押してくれるような力があるのかもしれません。

中島あけみのキットの一例
ノーブルデュオ・シルバー×グレー

ノーブルデュオ・シルバー×グレー


身につけるアート、心で描く色

コスチュームジュエリーは、ただの装飾ではなく、「今の自分」を映す小さなアートです。

明るい色を選ぶ日は、心が軽やかな日。
落ち着いた色を選ぶ日は、自分と静かに向き合いたい日。
無意識のうちに、私たちは“今日の自分”を表現しています。

選ぶ色にも、その日の気持ちがあらわれます。

そして、自分の手で作ったジュエリーには、作るときの集中していた時間、心の中にあった願い、試行錯誤の楽しい時間、仕上がった時のときめきと喜び、その全てが一つの作品に込められています。
身につけるたびに、その時間の記憶まで一緒にきらめく、それが「身につけるアート」の魅力です。

身につけるアートとは

自分を映す鏡であり、自分をやさしく励ますおまじないのようなものなのです。
絵を描くように、花を生けるように、ジュエリーを選ぶこともひとつの自己表現。
その日その瞬間の「私」を、光と色で描いていく――そんな時間を楽しんでみてください。

きらめきは、日々の中に

ジュエリーは、飾って眺めるだけでも幸せをくれます。
でも、身につけた瞬間に初めて“生きた輝き”を放つもの。

朝の光の中で、ふと揺れるイヤリング。
帰り道に街灯を受けてきらめくネックレス。
ふとしたしぐさできらめくブレスレット。
その一瞬一瞬が、何気ない日常を少しだけ美しくしてくれます。
手づくりのジュエリーには、「私が作った」という確かな温もりがあります。
その誇らしさを胸にまとうことで、どんな一日も少しだけ明るく感じられる――
それが、暮らしに寄り添うコスチュームジュエリーの魔法です。

どうぞ、あなたの作ったジュエリーをしまっておかずに、日々の中で輝かせてあげてください。
きっと、あなたの暮らしそのものが少しずつ、やわらかく光を帯びていくはずです。

次回はいよいよ最終回
どんなものも、私を輝かせるコスチュームジュエリー」というテーマで、暮らしの中に息づく「宝物」のようなジュエリーとの付き合い方をお届けします。

中島あけみ

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