荒木晴美・山田恵美の作品が海を越えて、ヴェネチアへ、
TOHO Challenge 2026 荒木晴美・山田恵美作品 現地展示レポート
We love Handicraft作家会員・荒木晴美から、イタリア・ヴェネチアより現地の写真が届きました。
水の都・ヴェネチア。そして、ヴェネチアン・グラスの歴史を受け継ぐムラーノ島。
今回、荒木がこの地を訪れた目的のひとつが、世界のビーズアーティストが参加する「TOHO Challenge 2026」です。2026年のTOHO推薦アーティスト(フィーチャーアーティスト)として選出された、We love Handicraft作家会員の荒木晴美、山田恵美。
お二人が制作した作品が海を越え、ヴェネチアで展示されています。

世界のアーティストが「同じビーズ」から挑むTOHO Challenge
TOHO Challengeは、広島で1951年に創業したTOHO BEADSが2013年にスタートした、世界のデザイナーやアーティストが参加する企画です。
このチャレンジの大きな特徴は、参加するアーティストたちが、共通のカラーパレットとビーズを使って作品を制作すること。
同じ色、同じビーズ。
そこから、それぞれの作家が何を感じ、どのような作品を生み出すのか。
2026年のテーマは、「You Are Mermazing!」
「海」を舞台に、人魚や水のきらめき、海の中に広がる幻想的な世界など、ひとつのテーマから世界各国のアーティストがそれぞれの発想を膨らませ、作品づくりに挑みました。
素材が同じだからこそ、色の使い方、形、技法、構成、そして作品に込められた物語まで、作り手それぞれの個性がより鮮明に浮かび上がります。
同じビーズから、これほど違う世界が生まれる――。
そこにTOHO Challengeならではの面白さがあります。

荒木晴美、山田恵美の作品がヴェネチアへ
今年、TOHO推薦アーティストとして選出された荒木晴美と山田恵美。
お二人の作品は、5月に開催された「ビーズアートショー横浜2026」でも披露されました。
そして9月、その作品が海を越え、イタリア・ヴェネチアへ。

荒木晴美の作品

山田恵美の作品
今回の展示は、ヴェネチアで開催される国際的なガラスイベント「The Venice Glass Week 2026」の公式プログラムのひとつ。
9月12日には、ムラーノ島のPalazzo Da Mulaで「Toho Beads Challenge: Venice and Japan」のオープニングが開催されました。
横浜で披露された作品が、今度は世界各国のアーティストの作品とともに、ガラス文化の歴史を持つヴェネチアに並びました。
ヴェネチアン・グラスの島、ムラーノへ
ヴェネチア本島から船で向かうムラーノ島。

ムラーノは、世界的に知られるヴェネチアン・グラスの島です。
長い年月にわたり受け継がれてきたガラスづくりの技術と文化が、今も街の中に息づいています。
今回のTOHO Challengeの舞台となったPalazzo Da Mulaも、このムラーノ島にあります。
日本でつくられた小さなガラスビーズが世界のアーティストの手に渡り、それぞれの作品へと姿を変え、ガラス芸術の街・ヴェネチアに集う。 今回の展示の背景を知ると、この場所で開催されることにも特別な意味を感じます。
ビーズがつなぐ、日本とイタリア
そして今回、荒木はビーズフラワーアーティストの下永瀬美奈子さんとともにヴェネチアを訪れています。
下永瀬さんは、ヴェネツィアン・ビーズフラワーの伝統を受け継ぎ、長年にわたりビーズを通して日本とイタリアをつなぐ活動を続けているアーティストです。
ヴェネチアンビーズに携わる人々の間でも広く知られ、イタリア、そしてヴェネチアやムラーノとも深いつながりを持っています。
今回の旅では、ムラーノ島のガラス美術館へも。
そこには、下永瀬さんの代表作「飛翔」が収蔵されています。

下永瀬さんは、2023年のThe Venice Glass Weekにおいても、ヴェネチアのモチェニゴ宮殿博物館で「FIORI DI VETRO」を開催するなど、日本とイタリアを行き来しながら、ヴェネツィアン・ビーズフラワーの魅力を伝えてきました。
ヴェネチアで育まれてきたガラスとビーズの文化が日本へ渡り、日本の作家たちの手によって新しい表現へとつながっていく。
そして今度は、日本で生まれた作品が再び海を越えてヴェネチアへ。
荒木から届いた今回の写真を見ていると、ビーズを通して続いてきた日本とイタリアの交流も感じることができます。

同じビーズから生まれた、それぞれの「海」
ひとつのテーマ。
そして、同じ色、同じビーズ。
そこから生まれた作品は、驚くほど多彩です。
海そのものを思わせるもの、人魚や海の生き物を想像させるもの、光や水の動きを表現したもの――。
同じ素材を前にしても、作家によって見えている世界はまったく違います。
一粒の小さなビーズが作り手の感性と技術によって作品となり、国境を越え、人と人をつないでいく。
今回のTOHO Challenge 2026のヴェネチア展示は、ビーズという素材が持つ可能性を改めて感じさせてくれる機会となりました。
荒木晴美、山田恵美の作品が、日本からヴェネチアへ。
そして、その旅の先に広がっていた、世界のビーズアートとヴェネチアン・グラスの文化。
荒木晴美届いた現地の写真とともに、ヴェネチアの様子をお届けしました。 We love Handicraftでは、これからも作家の皆さんの活動と、手仕事から広がっていくさまざまな出会いをお伝えしていきます。